脳卒中のタイプを知ろう
脳血管障害のタイプを知って予防しよう
脳卒中を予防するには、脳卒中についてやご自分脳卒中のタイプを知らなくてはなりません。ですので、脳卒中について少しみていきましょう。
脳卒中は専門的には西洋医学では「脳血管障害」、東洋医学では「中風」といいます。脳血管障害というのですから、当然脳の血管に何らかの障害が起こることによって発症します。
脳は他の臓器に比べ酸素やエネルギーを沢山必要とする臓器です。1分間に脳に流れ込む血液量はなんと700mlといわれています。そんな酸素やエネルギーを必要とする臓器ですから、何らかの原因により脳への血液供給が減少すると大変デリケートな脳細胞がダメージを受けてしまいます。脳細胞は人の体を司る指令塔ですから、脳という臓器が関わる事柄に障害が出てきます。具体的には「手足が思い通りに動かせない」「言葉が出てこない」などの症状が現れます。
では、脳血管障害によって血液が行かなくなる原因は何なのでしょうか?
原因を大きく分けると脳の血管が破れて出血する「脳出血」と
脳の血管が詰まって血液が行かなくなる「脳梗塞」の2つあります。
正確には違うところがありますが、どちらが原因であっても障害があった場所の脳細胞への血液供給が絶たれてしまいます。
その結果として脳細胞がダメージを受けてしまうわけです。
また、直接脳からの出血ではありませんが、脳を包むくも膜からの出血「くも膜下出血」によっても、しばしば脳に重大な障害を引き起こします。
脳の血管が詰まる脳梗塞の3つの種類
脳の栄養血管が詰まることによって起こる脳梗塞には3つの種類が知られています。
- 脳の太い血管が動脈硬化を起こすことにより、血栓ができて血管が詰まってしまう「アテローム血栓性梗塞」
- 脳の細い血管が閉塞することにより起こる「ラクナ梗塞」
- 心臓などで出来た血栓が脳に運ばれて、脳の血管で詰まる「心原性脳塞栓症」
1.のアテローム血栓性梗塞の特徴としては、日中よりも就寝時に起こりやすく、夜中にトイレに起きた時や朝の起床時、目が覚めたときに片側の手足の麻痺によって気づくことがあります。
また、前ぶれの症状である「一過性脳虚血発作(TIA)」と呼ばれる軽い一時的な脳梗塞症状が起こることがあります。
これは24時間以内に症状は消えてしまいますが、本格的な脳梗塞の前兆なのですぐに専門医に診てもらいましょう。
2.のラクナ梗塞は脳の細い血管で起こるので、比較的症状は軽く症状の出ない「無症候性脳梗塞」や小さな梗塞が沢山出来る「多発性脳梗塞」になる場合も少なくありません。
3.の心原性脳塞栓症は心臓で出来た血栓が血流に乗って脳に運ばれ、脳の血管を詰まらせるもので症状が急に現れて突然に倒れたりすることがあります。
脳の血管が破れておこる脳出血
脳の血管が何らかの原因で破れ出血することにより起こる脳卒中です。
- 脳の血管から出血する「脳出血(脳内出血)」
- 脳を包むくも膜とその内側の軟膜の間から出血が起こる「くも膜下出血」
1.の脳出血が起こると頭痛や嘔吐、片側の手足の麻痺・しびれなどの症状がおこります。
2.のくも膜下出血は直接脳を栄養する血管ではありませんが、何時何分に起こったかハッキリわかる突然の頭痛が現れます。脳細胞を栄養する血管ではないので、一般的には麻痺はありませんが、昏睡状態になることがあります。
以上、脳卒中のタイプを見てきました。
あなたの脳卒中のタイプはどれでしょうか?
これらの特徴を踏まえ、あなたにあった再発予防のために生活習慣を改善していきましょう。
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