脳の神経経路の強化
先日、脳卒中(脳出血)後のリハビリで脳の神経経路が強化される事が証明されたことが報道されていました。
いろいろな新聞に載っていたのでご存じかもしれませんね。
報道では、リハビリによって脳細胞の運動野ー赤核路が強化された事が書かれていましたが、これが一体どう言うことか簡単に説明したいと思います。
かなりザックリとした説明ですが、ご了承ください。
ますは私たちが体を動かすときに働く脳細胞が集まったところを運動野といい、そこの脳細胞から筋肉を動かすように命令が出されます。
例えば意識的に指を動かすときには運動野の指を動かす脳細胞から指令が出て、脊髄に伝わります。そして脊髄から目的の筋肉に指令が伝わり指が動きます。
この時に、これとは別に運動野から赤核と呼ばれる場所へも命令が伝わります。ここからは、指スムーズに動かすための補助の指令が出されます。この補助のための経路を運動野ー赤核路といいます。
今回の報道では、脳出血を起こしたラットの前足を集中的に使わせるリハビリを行ったところ運動機能が回復し、その時に運動野ー赤核路が強化されていましたよ。という内容です。
今まで運動野ー脊髄の経路(錐体路)が注目されていましたが、それだけでなく運動野ー赤核路の関与も重要ではないかということですね。
しかし、わたし的に注目していただきたいのは今更ですが、失われた脳細胞の代わりを他の脳細胞がするというところです。しかもこれは動かない手足をそのままにしていないで、しっかりと使うということ!
しっかり使うとは、他動運動であったり、動かそうとすることであったり、動かすことであったり、いろいろな刺激を入れ、そしてアウトプットすることです。
動かなくても動かそうとすることで、脳細胞は何とかしようと回路を作ります。しかし、使わなければ変化はありません。
脳卒中後遺症の克服のために、毎日少しでもいいので、動かそうと意識してみてください。
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